日本におけるヴェオリアグループの災害対策

当社グループでは、2011年3月11日の東日本大震災を始めとする重大災害に対し、迅速かつ的確に対応できる危機管理体制の構築に取り組んできました。

当社グループの危機管理体制は、この分野の世界標準ともいえる「インシデント・コマンド・システム(Incident Command System;ICS)」をベースとしています。ICSは、危機対応時に組織をマネジメントするためのシステムで、あらゆる危機対応に応用できることから、米国、ヨーロッパなど多くの国で幅広く採用されています。

 

当社グループ危機管理体制の特長

当社グループの本社機能、支店機能および各現場(サイト、営業所、プラント等)を含めた拠点数は、日本全国で約300に上ります。

これらで発生した災害に対して迅速かつ的確に対応できるよう、当社グループの危機管理体制は、ICSをベースにした3階層で構成されています。

現場で発生した災害については、現場指揮者を中心とした現場緊急時対応チームが設置され、災害対応を行います。

現場緊急時対応チームの対応が難しい、あるいは複数の発災現場が存在する広域災害(地震、津波、台風、風水害など)については、該当地域に緊急時対応責任者を中心とした地域緊急時対応チームが設置され、必要な対応や支援を行います。

地域緊急時対応チームの対応が難しい、あるいは複数の地域にまたがる広域災害、死亡を伴う労働災害については、本社危機管理責任者を中心とした当社グループの危機管理チームが設置され、必要な対応や支援、上位組織への報告・連携等を行います。

また、危機管理体制は、災害後の事業継続性管理(BCM)も包括しています。

 

災害対応準備に向けた取り組み

当社グループでは、危機管理体制の実効性を高めるため、計画的に研修及び訓練を実施し、対応要員のスキル向上を図っています。 また、得られた課題や教訓をフィードバックし、災害に強い仕組みの維持・改善に努めています。